技術食いつき虫のつぶやき

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マインドセットを見直すための世界一流エンジニアの思考法(補足版)

世界一流エンジニアの思考法をきっかけにマインドセットを見直す/series1(補足版)

こんにちは、技術に食いつき虫nollです。

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なぜ書くのか

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こちらの記事を書きました。「確率思考」の基礎でもわかりにくかったと思うのでもう少し書きたいと思いました。

思考環境デトックス(アンラーニング)

前回の記事で紹介した思考環境デトックス(アンラーニング)についてなぜやるのか説明したと思います。

複利の考え方を応用しながら、期待値の高いルール(やり方で繰り返すために、フォーカスできるようにするため

この表現だと、「確率思考」を入れる前の前段階のように聞こえますが、実はそうでもないんです! むしろ、これが「確率思考」の超基礎であり、必殺技のようなものなんです。

詳しい説明すると、 自分達の脳は色んな気づかない所で少しずつ少しずつエネルギーを消費していって、自分達が考える時や、何かしらの現実を理解する時に目の前の五感にあるもの(事実)ではなく、記憶を素にドンドン捏造していくようになるからです。

これをしないと、 もっと大きなプレッシャーの中で優位性のあるプラスリターンのルール、やり方を繰り返していくという居心地の悪いところに行くときの燃料を、ドンドン無駄遣いしてしまうんです。

思考環境のデトックスに何があるのかの前に、自分たちの人生で何が起きているのかですが、 大きく分けて3つの事が自分たちの脳に起きています。

脳に起きてること

  1. 「影響を受けている」 意識してみてなくても、見えてなくても、自分たちの意識に影響を受けているものがあります。

  2. 「見ていなくても脳にはデータが入ってる」

  3. 「無意識にデータとして脳に仕入れていく記憶・刺激すらも選択されている」

これらによって、自分の意思決定に影響受けているについて、いくつかの事例を紹介します

  • アメリカで行われた無意識に環境が行動に与える影響を調べた実験で、チップと天気を記録したところ、天気のいい日にはチップの量が多く、天気の悪い日にはチップが少ないというデータが出たこと ここで重要なのは、無意識に天気がいいからというだけで感情に影響を与えて気前が良くなって相手の行動に対して大きな見返りを払ってしまいたくなっているんです。

  • この状況は、株式分析でも起きてます。1927年から1990年までの63年間のデータで分析すると、強い日差しがあるときのほうが株が上がっているんですね

天気なら皆さんも思い当たる節ないですか?天気がいい日には、気分がよかったり、逆に悪いとポジティブに感じる力がいつもより低いと感じる人もいると思います

でも、天気なら分かりやすいですが、もっと気づきにくい別のところで ジワジワと意志力等のいろいろなものをゆがめていっている興味深いデータが結構あります

視覚に対して実験でも面白いデータがあるんです。 僕たちの脳がどのように情報を処理をしているのかという研究です。ここでは、詳細を省きますが、 生命を守るために、無意識にいろいろな機能がはたらいて、周りの情報を処理して短期的に生き延びるために最適な行動をとるように設計されているんですね 見えていなくても無意識に行動をとってしまっているんですね

この結果が意味する事は、なんでしょうか?大きく分けて2つあります。

1つは、天気等と一見関係ない刺激ですら自分の行動に影響を与えているという事です。気が緩んで気前が良くなっていつもより多めのコストを払う事にためらいが無くなるんです。意志力の研究でもSEXYな映像を見た後には意志力が弱まるとか、生命の危機に関するニュースを聴いた後には短期的な無駄遣いをしやすいとかのデータもあるんです。

これを利用したテクニックで広告業界には有名なものがあります。 皆さん分かりました??

クレジットカードのマークですね。これがあるだけで現金売上の上がるんですね

なぜなら、CMでクレジットカードの宣伝を見ると、短期的な欲望を優先するメッセージを打ってるからです。 この記憶が脳に無意識に処理されてしまい、無駄遣いを正当化する現実を作ってしまい、短期的な満足を追求してしまうんです。 つまり周りに色々な物があると、過去の記憶パターンと無意識に結びついて影響を与えているんです。

そして、見えていなくても情報を処理してしまっているという実験で分かることがもう一つあるんです。 あなたの関心がどこにあるのか受け取る情報量が全く変わってくるんです

だからパーソナライズされた広告がデファクトスタンダードになっているんですね

無意識に、色んな刷り込みによって行動が影響を受けているということ、どういう目的・関心を持つかによって、受け取る情報をが変わってくることの2つを踏まえて人生に向きあって、行動を繰り返していく必要があるわけです。

そのことを踏まえて複利を拡大して期待値の高いルール(やり方)で繰り返すために、どういう事が出来るのかというアプローチは3つあります

アプローチ

また具体的なアプローチについても前回の記事で紹介したとおもいます

  1. ゴール達成に関係ないものは極力排除する。
  2. タスクリストに書いて忘れる。
  3. 取り組む順番に規律を持つ。

それぞれについてより詳しく説明したいと思います。

ゴール達成に関係ないものは極力排除する

1つめのアプローチは、「自分のゴール達成に関係が無い物は極力捨てる」という事です。断捨離じゃないですよ。 自分が行動するときに、自分の周辺視野を含めてその中に色々な物が入ると全部ブレるんです。クレジットカードのマークがあるだけで、現金をもっと多く使って自分の短期的満足を満たしたいと思うのと同じで、あなたが、周辺視野で見えているものは全てあなたの意思決定に影響しているんです。

それだけじゃなく、見えるだけでその処理をするために膨大なエネルギーを使ってしまっているんです。もし仮に、本棚があったり物があったりするだけでその段階で見る力は弱まっているんです。もし100の見る力があったとしても、部屋に置いている物が見えるだけで脳内で処理されてしまってエネルギーを使って受け取れる量が減るんです。

だから捨てるんです。自分のゴール設定に関係ない物は捨てるんです。人間関係もそうですしプロジェクトもそうです。

「あれもやらなきゃ」「これもやらなきゃ」とどんどんブレていくんです。 これはいつか役に立つかもしれないと思ってしまうときりがないんです。自分のゴールに対して本当に必要不可欠かどうかという事で吟味してそれ以外の不要な物は捨てていくんです。 これは、レベルがありますが、アプローチとしては、まず捨てないと、全てが、あなたの意志決定、脳の処理を邪魔しているんです。

タスクリストに書いて忘れる

2つめのアプローチは、「書いて忘れる」です。 実際に現実的には捨てていないのだけど、書いて別の所に移動する事によって脳の処理を一気に減らすことが出来るんです。

目の前にあるものを一度押し入れに片づけて見えなくするだけでひとまず使えるリソースが増えるんです。理想的には裸一貫でシンプルにテーブル一つとかの集中状態が良いのですが、一旦、やらなきゃいけない事や、手が回らない事や、やりたい事は全部書き出して置いて、忘れるという事です。

タスクリストが長いという事はストレスで疲れるんです。長期的なゴールを確認する事も大事ですけども、今日のリストも必要なく、リストの一番上の今やる事以外は邪魔なので見えない所に持っていく。

今やる事が終わったら次の物を見ればいいのです。 書いて忘れるもしくは片づけるんです。 何かするときにテーブルの上に物があったらダメですよ。 それだと何倍も時間がかかるんです。やってみたら分かります。

あなたが1年かかるかなと思う事も、無駄なことにエネルギーを使い過ぎているからなんです。 もちろん本当に集中できる環境が理想ですが、すぐに環境を作る事が出来なくてもまずはそういう状況が必要なんだ、そういう状況があればあなたの能力はもっとゴールに注がれるという事を 知っておかないと無駄なことをドンドン生活の中に引き入れてきますし、無駄だと思う事すら分からなくなるんです。アプローチの2つめは、書いて忘れる。少しずつ今の状況から思考環境のデトックスに是非取り組んでほしいなと思います。

取り組む順番に規律を持つ

アプローチの3つめは、「着手の順番に規律を持つ」です。 例えばメールマガジンを取りたい人は取っていてもいいのですが、メールマガジンを見るのは、その日の大事なタスクが全て終わった後だったら見てもいいんです。

SNSやネットサーフィンを止めればいいのですが、もし見たいのなら大事なことが全部終わった後だったらやってもいいんです。朝起きて意志力が一番豊富な状態の時に、何からやっていくのかというルールを持って、それを運用していく中で、これもあれもではなく、リストの順番に沿って1つの事だけに集中してこれが終わらなければ無駄なことはやらないという規律を持つ事です。

思考環境のデトックスについてはこの3つです。 一つ目は、ゴールに関係ない、プロジェクト、物、人間関係等色々な物を捨てるという事です。

二つめは、書いて忘れるもしくは意識的に片づけて視野に入らないようにするという事です。ホテルに缶詰めすると本当に仕事は進むんです。

三つめは、着手の順番に規律を持つという事です。僕は、朝起きてからのチェックリストを作りました。目が覚めて、布団をはいで、と自分の行動をチェックリストにして無駄なことが入らないようにしておかないと、毎回毎回考えていると、無駄な事をしてしまい意志力を使って疲れてしまうんです。

だから、チェックリストを作って、HIITやった後、キッチンタイマーを回して、その日の一番大事な事を始める所まで、動きのリストを作って何の迷いもなくやれるようにしたんです。

これを習慣化することが脳のポテンシャルを最大限使う方法なんですね。集中力に関する他の書籍でも本質的に同じことが書かれていると思います。

最後まで見てくださってありがとうございました。